8/21『RUSH BALL 外伝』のライブレポート!
GREENS 20th Anniversary Live~Thanks To All!!~『RUSH BALL 外伝』
開場して、中に入るとTORA(8otto)とDAWA(FLAKE RECORDS)がDJをしており、その後ろではLIVE PAINTINGと称して、五味岳久(LOSTAGE)が真っ白なキャンパスにtwitter上でも話題になった得意のイラストを披露している。単なるライブイベントではなく、GREENSの20周年を、そして翌週に控えたRUSH BALLを盛り上げようとしているイベントだという事が伝わってくる。
★HiGE
場内にUSJを彷彿とさせる壮大なSEが鳴り、トップバッターのHiGEが登場。1曲目はタイトなリフとリズムで攻めてくるロックンロールナンバー「ネアンデルタール」。照明が一気に客席を射し、祭が始まった事が伝わってくる。「ペインキラー」、「B級プロバガンダ」とトバしていく中、MCでは「外伝って何だろうね?! RUSH BALLに漏れたって事かな!?」と笑わせる。トップバッターとしてアゲる事に意識的ながらも、ニューアルバム「サンシャイン」でも新機軸として光っていたスローナンバー「青空」を披露。屋内でありながらも、その名の通り、青空に吸い込まれていくような感覚になる染みる1曲。終盤は「ロックンロール」、「テキーラ!テキーラ!」と怒涛の攻撃。叩き込まれるドラムの中、ヴォーカルの須藤はマイク片手にステージ真ん中でミラーボールに照らされ踊る。しっかりと場内を温めてくれた。
★ORGE YOU ASSHOLE
HiGEのライブで心身ともに火照らせたオーディエンスをクールダウンさせるかのごとく、ORGE YOU ASSHOLEが登場。SEがループされていく中、そこに静かに1曲目「ステージ」のサウンドが乗っかっていく。場内は一気に幻想的な世界に包み込まれ、中には眼を瞑って体を揺らしながら聴くオーディエンスも。透明感溢れるビートに、ヴォーカルの出戸の甲高い声が合わさっていく。「ヘッドライト」、「ピンホール」と続く人気曲では、よりビートが跳ね、神秘的な空間ができあがる。まだまだ暑い夏の中、涼しげな気分にすらなる。9月にリリースされる3rdミニアルバム「浮かれている人」から、「バランス」も披露。まさしく浮遊したビートは、ラストナンバー「アドバンテージ」に集約されていいき、彼らのライブは緩やかに幕を閉じた。
★BRAHMAN
SEが鳴った瞬間、オーディンスの完成が怒涛のように鳴り響く。既に出来上がった空間が再度ブチ壊され、構築されていくような...、何故だが胸騒ぎがとまらない状態に陥る。「オイ!オイ!オイ!オイ!」コールが場内を包んでいく中、ヴォーカルのTOSHI-LOWも、それに応えるかのごとく、全身を使って空気を切り裂くかのように殴ったり蹴るという動きを見せ、興奮が嫌でも伝わってくる。「BASIS」、「SHADOW PLAY」と立て続けに演奏されるが、MCは無し。3曲目「SPECULATION」では、よりハードコアになり、TOSHI-LOWのマイクスタンドも、その気迫のステージングで折れてしまう。野獣の叫びといえような歌声と洪水のように押し寄せる音...、1曲1曲聴くというよりも組曲を浴びている感じ。もはや、圧巻としか言えない。ラストは語りかけるかのような静寂の部分も見せた彼らだったが、最終的には爆発してオーディエンスをも爆発させ、何事もなかったかのように去っていった。間違いなく、この日の最高沸点を叩き出したように思う。
★PE'Z
BRAHMANが草一本も生えないくらいに走り去っていった後、今日の祭はどうなるんだろうと、より期待が出てくる。そんな中、軽快なドラムロールの乗せて登場はPE'Z。特にSEもなく、メンバーも小走りからさらりと入ってくる。まるでジャズセッションのように、全員が音を確かめ合いながら演奏していく1曲目、その名も「JAM let it go」。そして、ムーディーにお馴染みのメロディーが響き渡り、場内が横に揺れていく「Akatsuki」。「FINAL FANTASYメインテーマ」と続き、こちらの心配をよそに、一気にPE'Zの世界を作っていく。「歌なくても意外といいでしょ!」のMCに、オーディンエンスも笑顔で頷く。「Hale no sola sita~LA YELLOW SAMBA~」ではサンバのリズムで、より横揺れが置き、ラストは「1・2・MAX」のワンツーのリズムで踊り狂う。後半戦のトップバッターを見事に務めあげた。
★ASPARAGUS
1曲目「STILL THING」のギターの音色で歓声が起きる。伸びやかなサウンドに、場内はまた縦揺れが少しずつ。2曲目「I FLY」では、遂に導火線に火が点いたかのように、オーディエンスは暴れ始めていく。続く「FAR AWAY」では、よりメロディーがポップになり、爽やかな空間が出来上がっていく。まるでフラメンコのようなギターも鳴り響き、ボーカルの渡邊はギターヒーローかの如くオーディエンスを盛り上げていく。MCでも「最後は盛り上がって脱いじゃうかも!」と茶目っ気たっぷりのトークで、オーディエンスを休ませる事なく惹きこんでいく。ラスト「FALLIN'DOWN」では、うねりを感じさせるビートで、最後の最後まで場内を痺れさせた。
★HAWAIIAN6
大トリはHAWAIIAN6。アバの「ダンシングクイーン」がSEで聞こえてくると、自然に「オイ!オイ!オイ!」コールが起きる。ラストに向けて場内のヴォルテージも最高潮。ドラムの畑野がMCで煽り、「THE LIGHTING」でスタート。拳が突きあがっていく。続く「A CROSS OF SADNESS」はヴォーカルの勇太の囁きから入り、一気にバンドサウンドが叩き込まれる。手拍子も起きていく。畑野の「ルールは自分で決めろよ!」というMCは、嬉しくて暴れ踊り狂うオーディエンスにもしっかりと伝わり、全員が節度をもって、その場を楽しんでいる。発表されて既に7年も経っている事に驚き、また色褪せる事のないポップな魔法を持つ名曲「MAGIC」では諸手をあげての大合唱に。ライブハウスで育ってきたバンドである彼らは、ライブハウスの良さも話す。アンコールも鳴り止まず、「また逢おう」という気持ちを全員が忘れる事なく、この日は終わった。
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